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懲りずに。
前回、拍手を下さった方が数名いらっしゃってびっくり。
サイトのジャンル外なのでどうかなーと思ってたのですが、
お好きな方がいらっしゃるのかな?だとしたらちょっと嬉しいです。
DVもVDもNDもDNも好きなのですが、
ND・VDはネロもお兄ちゃんも鬼畜さんだと良いなあ。
ただ凌辱してるだけというのも寂しいので、少しの優しさは欲しいですけれど…
でもそれは、ダンテが気絶した後とか、意識の無い状態であって欲しい。
DV・DNはダンテが鬼畜よりかは優しい感じの方が好きです。
1234でそれぞれ異なりはすると思うのですが…4はすごく意地悪そうですが…!
今のところDVしか書いてないんだけど、色々書きたいなあ。
個人的にダンテをボロ雑巾にしそうなツンツンお兄ちゃんも好きなのですが、
依存されてたはずがいつの間にかダンテに依存しちゃってるお兄ちゃんも好きです。
ふたりともトラウマとか後悔とか抱えきれないものがいっぱいあると思うので
お互いで溝を埋めていくような生き方が出来れば幸せですねと。
ただわたしゲームしかしてないんです、よね
本編終わらせたのは3と4ですが、追加ムービー見れてないし…
小説も漫画も読めてないので、正直勉強不足過ぎて。
漫画は咎狗と同じ茶屋町さんが描いていらっしゃるそうで、すごく楽しみです。
昔一度だけ立ち読みしたのですが…買っておけばよかったものを!
追記で練習二本目、相変わらずDVっぽいなにか。
白昼夢
この街は夜眠らない代わりに、
昼間はやけに静かだ。
今ここには、煌びやかな娼婦達も物騒な男たちも、光るネオンもない。
あるのはぎらぎらと照りつける太陽と、太陽が作る建物の影だけ。
時折、表で子供たちの笑い声がする。
冷房の無い室内は暑く、会話をするのもだるい。
シーリングファンがくるくると回っている。
高すぎる太陽のせいで、陽の光が入らない暗い部屋。
いつもなら何かと忙しそうにしている弟の唇は、薄く開いたまま。
部屋の中央に置かれたテーブルを挟んで向かい合うように設置してある、
黒い合皮のソファに横たわり、腕で目を覆っている。
眠っているのか、起きているのかは分からない。
あまり意識して考えたことは無かったけれど、意外と暑いのに弱いのかもしれない。
そう考えている自分も、言葉を発することは無かった。
昔からこの季節は好きじゃない。こめかみを伝って流れる汗さえ、鬱陶しい。
ダンテが占領している向かい側のソファに腰掛けて、
窓から外を見た。
昨日、雨が降った。だからこんなにも蒸し暑い。
表通りの小さい水たまりには、空と、ぎらぎらしている太陽が映っている。
ああ蒼いなあ。当たり前のことを思う。
ああそうだ、今日の買い出しどうしよう。
ダンテに声を掛けようとくるりと振り返った時、
くらりと視界が回転した。
真っ暗。
次に見えたのは、幼い頃住んでいた町だった。
いつからか時の止まった、あの町だ。
そこは色も、姿も、匂いも幼い記憶のままだった。
外れかかった看板や、割れた窓ガラスが見える。
道端に、片方だけ落ちている靴。
民家の食卓の上には、飾られたまま水を与えられずに枯れた花。
床に、スープかジュースかコーヒーか、
何かで汚れたテーブルクロスと、食器が散乱していた。
見渡す限り、人の姿は無かった。
暫く歩いていると、つんつんと何かにコートの裾を引かれた。
視線を落とすと、そこには幼いままの弟がいた。
瞳は今よりもずっと大きく、その色がはっきりと見える。
つんつんと、呼び止めるように、縫いとめるように引かれるコート。
その小さな手を取る。
彼は自分に何かを訴えていた。
だが、何を言っているのか、よく聞こえなかった。
「何?」
聞こえない以上唇の動きで読み取るしかないと、
せわしなく動く唇を見つめた。
「死んじゃった」
彼は、それだけを繰り返していた。
壊れたラジオのようにぶつぶつとそれだけを。何回も何回も。
溢れだす感情が彼にそうさせているのか、どうして欲しいのか、
それは分かるようで、分からなかった。
ただひとつ、
誰が死んだのかそれだけは、聞かなくったって分かる。
埃っぽい灰色の街。
時が止まったままのダンテの服の裾に、なにか赤いものがついていた。
良く見れば、爪の間も、赤いような、茶色いような何かの色をしている。
渇いてこびり付いた、独特の何かは、剥がれる気配が無い。
ああなんて嫌な夢だ。
瞼を閉じて、小声で悪態を吐く。
再び瞼を開いた時、そこは海だった。
先程までの光景とは打って変わって、やけに静かだ。
穏やかに波が押し寄せては引いていく。ダンテの姿は無い。
それどころか、生き物の気配さえ感じられない。
海の真ん中は真っ黒で。
暫く眺めているうちに、それは黒い影のあつまりだと気付いた。
悪魔なのかは定かでないが、確かにそれは影だった。
目を凝らすと、その影の中に、誰かが沈んでいくのが見えた。
そいつもまた、自分に何か言っている。
ぱくぱくと開く口は、まるで溺れかけの魚のようで滑稽だった。
しかし、よく見ればそれは母だった。
そして彼女もまた、自分に言う。
「死んじゃった」
それは彼女に責められているようで、
自分の息がどんどん短く浅くなっていくのが分かった。
これは夢だ、落ち付けと、そう思うのに。
自分の身体の筈が他人の身体の様で。
心臓が、早鐘を打つ。警告音のように。
ふと我に返ると、
沈んでいたはずの彼女は自分の手を取り、海の中へ誘おうとしていた。
黒い歌を歌いながら、まるでピクニックにでも行くかのように。
冷たい細い指が、逃がさないと言わんばかりに自分の指に絡む。
「どうして助けてくれなかったの」
歌に混ざって聞こえた言葉と、無数の気配。
影のようだと思っていたそれは、やはり悪魔のようだった。
そして、やけに見覚えのあるそれらは、
自分がいままで殺してきた相手なのだと気付いた。
連れて行かれたらヤバい、そう思うのに、何故か抵抗が出来ない。
その間も、身体が吸い込まれるように沈んでいく。
たくさんの笑い声と、呪詛と共に。
瞳まで水に浸かろうとして、ぎゅっと目を瞑った時、誰かの声が聞こえた。
聞き覚えのある声。でも、ノイズが入っていて誰の声なのか良く分からない。
やがてその声は大きくなる。
「・・・ジル、バージル!」
気が付くと、薄暗い事務所の天井と、弟の顔が見えた。
ぎらぎらした太陽は見えず、代わりにぼんやりとした月の光が室内を照らしている。
少し遅れて、もう日が沈んだ後なのだと気付いた。
視界がやけに歪んでいて、
瞬きを繰り返してやっと、自分が泣いているのに気付いた。
「・・・よかった、気が付いて」
そう言ってダンテが笑う。
「急に倒れたから、どうしたのかと思って。
横で見てたら、突然泣きだしちまうし…」
ダンテの言葉が、上手く理解できない。
まだ、夢と現実の間を彷徨っているようだった。
やけに身体が重くて、眠くて、まるで水の中にいるようで。
くい、とダンテが自分の目元を拭う。
どうやら、まだ涙が止まっていないらしい。
「・・・どした?どっか、痛い・・・?」
そうして心配そうな顔をして、
覗き込んでくるダンテに、ぽつりと一言、返す。
「・・・夢」
「夢?」
なんだよ、怖い夢でも見たのか?
そう笑いながら言うダンテにこくりと無言で頷く。
ダンテは、それ以上は何も聞いてこなかった。
どんな夢だったのか、分かっているように。
もしかしたらダンテも、同じような夢を見たことがあるのかもしれなかった。
訊いたことは無いし、訊くつもりもない。
自分の目元を拭っていく手を取り、自分の指と絡めた。
普段なら絶対にこんな事はしないし、された所で振り払っているのに。
あの夢で感じた、冷たい手が忘れられなくて。
夢の中で見た、冷たい目が忘れられなくて。
忘れようとぎゅう、とその手を握っても、
いつまでも止まらない震えにイライラして、
自分はこんなに弱かったのかと、
溜め息をついて、空いている手で目元を乱暴に擦る。
その行為を止めさせる様に、ダンテが目元を擦っていた、俺の手を取った。
ぎしり、ソファが悲鳴を上げてそこで、
ダンテが自分の上に覆い被さっているのに気付いた。
「怖かったこと、忘れさせて欲しい?」
耳元で落とされた言葉と一緒になって感じられた吐息に、
無意識にぴくりと身体が震えた。
耳朶をかり、と甘噛みされれば、堪え切れずに声が漏れる。
「・・・っふ、」
きゅう、と絡めた手のひらを握り返して、
縋り付く様にダンテの肩口に顔を埋める。
それだけで自分の欲しい物が伝わったのか、ダンテがくすりと笑う。
「忘れさせてやるよ」
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ここから先はR指定というやつなので、ブログには載せません。
お兄ちゃんにしては貧弱すぎるのかなあ。
しかし甘さを出すとこうなってしまう…ツンデレむずかしいよう