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消えてしまった夢は 君の所為じゃない 魔法は無くしたけど もうおやすみ
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ご挨拶はともかく
久しぶりに小説を打ったので置いておきます

ケイアキです。

近々拍手のレスしますね

もうあんまり
訪問して下さっている方はいないかもしれないけど…

deadmanがカラオケに入るそうで
いまから楽しみです

それだけが希望です








 




「・・・あのね、笑わないで聞いてくれる?」

そう言ってきみは途端に真剣な顔をして
少しだけ笑って 少しだけ
愛し(かなし)く見えないように哀しく見えないようにと

それは、いつかやってくる、誰にでも訪れる瞬間。
緩やかに崩れていく世界に起こる、当たり前のこと。


きみとぼくとの最後の世界


ずうっと一緒にいられるのだと思っていた。
お互いに相手のことが好きで、だからこそ傍に居て、
喧嘩やすれ違いはあれど、離れることは無いのだろうと思ってた。

その考えはやはり間違いだったのだと、きみの言葉でやっと気付く。

「俺は、アキラよりも先に死にたい」

世界に終わりがあるのは、与えられた命を大切にするためだと
どこかの誰かさんが歌っていた。

命を大切にするため。その理由に疑問を感じた。
自分が生きていたいと思うのは、どうして?
大切な人がいるから。大切な人と離れたくないから、生きたい。生きていたい。

ならば、大切な人がいなくなってしまったら?
生きる理由を失ってしまったら?
その時自分は、どうやって生きていけばいいのだろう?

命は誰のためにある?
命は誰のもの?

自分のために生きることは、この上なく難しいことで、
きっと、生きる理由がなくなっても、なにかしらの理由を見つけて、
醜く、一生懸命に生きていくことになるのだろうということは容易に想像できたけれど、
そんな間に合わせの理由で生きていく心算はなくて、
だからこそ大切な人が死んだら、その時は、なんて、思ったりして、
それだから、だから・・・

「・・・なんで、そんなこと言うんだ」

そう聞くのが精いっぱいだった。

また笑って答える。雪の笑顔
次の瞬間には溶けて消えてしまうような。

例えのはなしだよ」

そうやって切り出されたおはなしは、笑えない内容で。

「これからもね、ずうっとアキラと生きていきたいけれど、
いつか、いつかね、俺もアキラも死ぬ時が来て、
永遠に一緒にいることはできないってことに気付いて・・・
最期は結局独りなんだってことを知って、怖くなったんだ」

置いていかれることが。

そう部屋のつめたい床にゴトリと音を立てて落とされた言葉が
この世の終わりが来るよりもずっとさびしくて、かなしかった

きみなりの恋文みたいなものなのかもしれなかったけれど
そんな現実を見るより、もっと甘くあたたかな夢に
溺れていたかったよ

きみは俺をヒーローみたいだと言っていたね
実際はそんなことはなくて
きみよりもずうっと夢に溺れて現実から眼を背けて生きてきたと思うんだよ

「・・・だから」

いつかの3月9日、ずうっと一緒だって約束したのにね

「俺より先に死ぬのか?」

うん、

そう言ってきみは

きみは・・・


ある明け方、冷たくなりかけたきみを見つけたとき
そんな話をした夜を思い出したよ

俺より先に死にたいって言ってから
もう何十年も経ったあとのはなし

俺より先に死にたいって言ってたけどね
きみは最後の最後まで一緒にいてくれたことがね
うれしかった

ついさっきまであたたかかった手のひらは傷だらけで皮膚が硬くて
出会ったあのころとはずいぶん変わり果ててしまったけれど
いままでずうっと温かくて 俺の支えになってくれてたと思う

俺がしぶとかったばっかりに なかなか休めなかったね
ごめんね

意識を手放す前
一緒にお祭りに行ったこと 思い出したよ

水風船が割れるように そろそろ世界も終わるみたい

lunchboxをひっくりかえすように そろそろ世界も回るみたい


人はね 二回死ぬんだってね

死んだあとはね 遺された人の胸の中で生き続けるの
そうして時が経って すべての人に忘れ去られてしまったら
そのとき人は永遠に死ぬの

だけどきみは永遠に死なせないからね

俺がこの世界から消えても
どこに行っても

きみのことは忘れない

俺より先に死にたいって言ってたよね
だからきみも俺のこと忘れないでしょう?

そうして二人だけで生きようね、

洞窟の影と生きていくようなそんな世界は要らないから

ふたりだけでいいからさ


光は見えないけど
きみの顔はこんなにも鮮明に思い出せるよ

きみの未来は見えないけど
きみの過去はこんなにも・・・

ああ、まだ言いたいことがあったんだった

でも

もう口が 動かないや


STILL


きみはぼくを失うのが怖いと言ってたけど
どっちにしたって 結局はひとりだ

 

 

--------------------------------

ずっと書きたかったことをすこし消化できた気がします
さいごのときまで一緒にいられたらどんなに幸せでしょう

色の変わっている部分はサイトのケイアキのメニューを参照で
いままでのまとめみたいな気持ちで書きました
相変わらずわけのわからない文章でごめんなさい

他の話とは繋がっていません

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